<声明> 大飯原発再稼働に抗議し、撤回することを要求する

原発ゼロをめざす城陽の会(2012年6月23日)


 私たちは、野田首相の大飯原発3、4号機再稼働の決定に強く抗議し、その撤回を求める。

 福島原発事故は、未だに原因究明されておらず、収束もできてはいない。多くの福島県民が未だに避難生活を強いられるなど、日本社会全体に深刻な影響を与え続けている。この福島原発事故から何も学ばず、国民の生活と健康を守れる確かな保障もないまま、さらに原発を稼働し、原発固執の道につきすすもうとすることは断じて許されるものではない。

 原発の危険性に対する、とりあえずの「安全対策」でさえ、大飯原発では未だにまともにおこなわれていない。また、日本海側で発生し得る地震・津波の調査・研究も、不十分なままである。この様な中で原発再稼働を強行したことは、国民の命と安全を危険にさらす無責任きわまるものである。

 野田首相は「電力不足」の危機を強調しているが、政府や関電が宣伝している説明には根拠の不明確な点も含まれており、原発に頼らなくても十分やっていけるという試算もある。仮に企業活動や日常生活に一時的な混乱が起き得るとしても、原発の危険性はその規模も質も、これらと比べものにならないことは、福島原発の事故からも明らかである。

 大飯原発の再稼働について、生命の危険から、周辺住民・自治体をはじめ多くの国民が反対の声を上げている。国論を二分する大問題では、十分論議を尽くし、合意をはかるのが民主主義の基本である。今回の決定は、この様な民主主義、国民主権の原則を破壊するものである。

 われわれは、大飯原発3、4号機再稼働の決定に強く抗議し、その撤回を求めるとともに、いまこそ、脱原発、安全・安心な再生可能エネルギー中心の社会へ、日本全体が大きく転換していくことを強く求めるものである。


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